自民党資源・エネルギー戦略調査会の資源戦略小委員会(渡辺博道小委員長)が6日まとめたエネルギー政策に関する提言で、原案で明示していた原発輸出の推進が、「多様な発電」の輸出推進に修正された。会合の出席者から「輸出先で起きた原発事故の責任を日本が負わされるリスクがある」との意見が出たためで、原発輸出に対して慎重論が浮上した形だ。
安倍政権は、原発輸出に積極的に取り組む姿勢を示している。特に安倍晋三首相は「トップセールス」で中東やインドなどの首脳に日本の原発をアピールしてきた。
会合で示された原案は、原子力や石炭火力などの発電所について、設備だけでなく運用や管理のノウハウも含めた一体的な輸出の推進を明記していた。会合では、原発輸出への慎重論として「東京電力福島第1原発事故の原因がはっきりしていない」との理由も挙げられた
「2013年6月6日、時事通信社」